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老人保健施設の管理栄養士です。学んだことや日々の気づきなどを記録しています。

グリセミック・インデックスについて

グリセミック・インデックス【Glycemic Index】(以下GI)について聞かれましたが、うまく答えられなかったので、書きます。

定義【基準となる食品(ブドウ糖または白パンが一般に使われている)と同等量のそれぞれの炭水化物を摂取したあとの血糖反応曲線下面積(5~10人の結果の平均)の比】


この数値が高いほど血液中に入り込む速度が速く、インスリン分泌などに影響しやすいということです。
GI値は以下のような要因で変わります。

・食べ方(咀嚼回数、スピード)。
・果物などをジュースにするとGI値は高くなる。
・食品を加工するとGI値は変わる。
・炭水化物は、食物繊維たんぱく質、脂肪と一緒に食べることで、GI値は低くなる。
・炭水化物は酢と一緒に食べることで、胃排泄速度が低下し、GI値は低くなる。(寿司飯はごはんよりGI値が低い)

GI値は、検索すればたくさんありますが、健康な人で測定した値です。太っている人、糖尿病の人、ひとそれぞれ値は違います。例えば、咀嚼回数を多くした場合、健康な人はGI値が低く出ましたが、糖尿病の人は逆に高くなりました。咀嚼回数を増やすことで消化吸収がよくなり、健康な人ではそれに伴って十分なインスリン分泌があって、血糖の上昇は抑えられましたが、糖尿病の人はインスリン分泌能が悪いため消化吸収速度に見合ったインスリンが出ず、血糖が上昇したということでした。
果物は、一般的にGI値は低いですが、糖尿病や肥満の方はご飯やパンなどと同じぐらい高いGI値になると思われます。

糖尿病や肥満予防のためにGI値を使うときは、以下のようなことを伝えています。

・食事をするときは、はじめに野菜をよく噛んで食べる。
・ラーメン&ライスのような炭水化物に偏った食事をしない。
・酢のものや、レモンを搾るなど、料理に酢を取り入れる。
・早食いはやめる。
・食事の時は、必ず野菜を食べる。